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地下水を利用した融雪(消雪)

初めてでも失敗しない!見落としがちな ポイントを解説

井戸を使った融雪の最大の魅力は、ランニングコストの安さです。なぜなら 無料の自然エネルギー(10度前後ある地下水の熱)で雪を融かすからです。有料の電気・灯油・ガス等で 熱をつくり 雪を融かす 他の融雪に比べ、ランニングコストが圧倒的に安いことも多いです。
そのため、地下水が使える地域では 人気もあり、実績も多いです。ところが その一方で、地下水利用が適さない地域やケースもあります。また 地下水が利用できる場合でも、実際に計画・工事・運用するときに、地下水ならではの分かりにくい部分・戸惑う部分も 少なからずあります。井戸消雪で失敗しないために、知っておきたいポイントをまとめました。

井戸消雪を頼んだけど 水が出なかったという失敗に注意

「見積が安かったので 浅井戸の消雪に決めたけど・・。工事が始まり、井戸はできたけど、水量が 消雪には足りないといわれて、掘りなおすことに・・。」

井戸消雪(融雪)では、1㎡あたり 0.1~1[リットル/分]程度の水量が必要といわれます(地下水の温度・気温・雪の量・現地状況等によって必要な量が左右されます)。

たとえば40㎡(車2台分の駐車スペースくらい)の場合、毎分4~40リットルの地下水の量が必要です。(これは 1分間で2リットルのペットボトルを 2本~20本満タンにできる量で、これを何時間も流し続けるのですから、相当な量の地下水が必要です。)

散水消雪と水量

地下水が豊富な土地では、そのペースで地下水を汲み上げても、水枯れもなく何十年も使い続けられています。

しかし そういう土地ばかりではありません。地下水が十分確保できない土地もたくさんあり、そのような土地では地下水タイプは使えません。

「井戸(地下水)でいけるか?どうか?」は、地下水が豊富で 実績が多い土地なら、概ねその判断を間違うことも少ないです。ところが、十分な地下水が 出るか?出ないか? その判断が 難しい土地も あります

井戸工事では、必ず十分な水が得られる とは限らないリスクがあるため、慣れた業者でも周辺実績などを踏まえ、慎重な提案を行うことも多いです。 したがって利用者としては、失敗しないために実績の多い業者を選ぶことと、その業者の話を しっかり聞くことが大事です。

「浅井戸」と「深井戸」

井戸は、地下水の深さによって、「浅井戸」と「深井戸」に 大きく分けられます。それぞれ 井戸工事の工法、使うポンプの種類、そして費用が 全く違います

もし「浅井戸」で十分な水量が確保できれば、他のどの融雪の方法(ボイラー、電気ヒーター、ヒートポンプなど)より、工事費・ランニングコストともにかなり経済的になることが多いです。
一方、「深井戸」の場合、工事費はかかりますが、ランニングコストでは他の方法よりかなり経済的になることが多いです。

浅井戸の工事は、「井戸打込み工事(突き井戸工事)」などと呼ばれ、名前のとおりパイプを打ち込んでいく工事です。 深井戸の数十メートル以上掘る「ボーリング」とは施工機械から異なります。 浅井戸の工事の深さは 十数メートルというのが一般的です(地盤によっては20~30メートルという場合もあります)。もしその範囲内で水が出なければ、その井戸は使えません。 水を求めて少し場所を変えて井戸を掘りなおすこともあります(地質の状況によっては、わずか数メートル離れただけで水量が確保できる場合もあるようです)。 水が出なくて もっと深く掘り進めたくても、打込み工事には限界があります。 もっと深く掘りたい場合は、深井戸用のボーリングで新たに掘りなおしです。

経済面でメリットが期待できる井戸ですが、特有のリスクもあります。それは、お金をかけて掘っても十分な水量が得られないこともありえるということです。

このように 井戸工事は、水が十分あるとは限らないリスクから、慣れた業者でも周辺実績などを踏まえ、慎重な提案を行うことも多いです。 したがって利用者としては、失敗しないために実績の多い業者を選ぶことと、その業者の話を しっかり聞くことが大事です。

また 井戸消雪を行う業者には、「浅井戸・深井戸の両方できる業者」もあれば、「浅井戸だけの業者」、「深井戸だけの業者」もありますので、その土地と要望に合った業者を選ぶことも大事です。

井戸消雪の工事費が見積より高くなったけどボッタクリ?

「見積が安いから選んだ業者だったのに、ボーリングが始まって しばらくすると、水量が足りないとか、水位が低いとかで、見積が変更されて、結局最初より何十万円も高くなった・・」

実は、井戸消雪の見積は、変更になる場合も 多いです。その理由は、実際に掘ってみないと、地下水の深さ・水量(時には水質)の状態が、正確には 分からないためです。これは 井戸消雪ならではの特徴の一つといえます。

正確に分らないとはいえ、「井戸を掘るまで、見積が分からない」では、検討が進みません。そこで、周辺の経験などにより、ある程度地下水の状況を想定して見積します。その上で その想定に誤差があった場合、見積が見直しとなります。

「見積の変更」に関していえば、井戸消雪は他の方式の融雪より 変更になりやすいです。逆に、電気ヒーターや温水循環(ボイラー、ヒートポンプ等)のロードヒーティング、屋根融雪、融雪槽、融雪機等の井戸を使わない融雪の見積は、井戸消雪の場合に比べて、見積が変更になるケースはずっと少ないです。

見積の際に、地下水の状況を、甘く想定するか、厳しく想定するかによって、見積の金額は大きく違ってきます。 どこがどう違うかということを、見積書の中で見ていくと、次のようになります。(想定より地下水が深かった場合を例に。)

見積が安くて喜んだけど、ボーリングしたら実際の地下水が想定より深く(厳しく)て、追加の費用にビックリするということもありえることです。 逆に、想定より実際の地下水の条件が浅い(有利な)場合、工事費は安くなる可能性があります。

井戸を掘った後、想定した位置で地下水が十分得られず、「追加費用でさらに深く掘るか?」「工事を中止するか?」の選択に困ることがないように、「想定する地下水の条件が、どの程度信頼できそうか?」「もし、もっと地下水が深い場合にはどうなるか?」を、あらかじめ業者に確認することも大事です。

地下水の想定の難しさは、土地によっても違います。 ほんの数メートル離れただけでも、「水脈の深さ・水量がかなり違っていた」ということも起こり得ます。 予想外に浅くてたっぷりの水源が得られればラッキーですが、逆に岩盤にぶつかって掘り進められず、位置を変えて掘り直すこともあります。
もちろん地域によっては、ほぼ失敗なく想定内で地下水を確保できることも多いです。 業者の経験や情報力、判断力の試されるところかもしれません。

金額比較の落とし穴:「安く見える見積」と「本当に安い見積」の違い

井戸消雪の見積には、見落せない大事なポイントがあります。 当たり前ですが、金額もその一つ。 しかし、見積金額が安いだけで選ぶと、とんでもない失敗が待っていることもあります。

A社の見積と、B社の見積を比べるとき、「金額だけの比較」では、どちらが本当に安いのか分かりません。 地下水の想定しだいで、金額(見積)は安くも、高くもなるからです。 値段の差の理由が、「業者の努力の結果なのか?」 あるいは「単に地下水条件の見方の違いなのか?」 その違いに気づくことが、本当の意味で安い業者を選ぶポイントになります。

2社以上の見積を比べるとき、「揚水管(繰出管)」又は「水中ケーブル」などの数量や長さを比べて同じくらいなら、地下水位の想定は同程度と見ることができます。
そして、ポンプの能力も比べてみましょう。「ポンプ」の能力(口径、出力)の差は、金額に大きく響きます。もし、「揚水管」や「水中ケーブル」などの数量が同じなのに、「ポンプ」の能力に差がある場合は、揚水量の想定が異なるかも知れません。「水量が多すぎないか?」「足りなくないか?」を確認するために、水量を決めた経緯を業者に聞いてみるといいでしょう。

ところで、業者の見積を比較するとき、「必要な水量」と「地下水の想定」の条件をそろえて見積を作ってもらえれば比較はしやすいです。 しかしこの部分は、業者の経験や情報力、判断力が発揮される部分でもあるため、調整をとるのは難しいかもしれません。 でも、気になる業者に対して、「もし、地下水が思ったより深かったら(又は浅かったら)どのくらい見積額が変わるか?」というような質問で、違う想定の見積を確認することはできます。 比較したい業者と、似た条件で見積を比べれば、高いか安いかの評価はしやすくなります。

ポンプの能力の見方

ポンプは、地下水を汲み上げ、消雪したい場所に地下水を送り込みます。 人間の体で喩えるなら、血液を循環させる心臓にあたる重要な部分です。 さらにポンプは、工事費やランニングコストを決める大事な部分でもありす。 ポンプについて、知らないと困るポイントを整理します。

まず「浅井戸のポンプ」と「深井戸の水中ポンプ」は、形も値段も 全然違います。 同じ水量でも、深井戸の水中ポンプのほうが 高額です(深井戸に「浅井戸用のポンプ」は使えませんし、逆に 浅井戸に「深井戸用のポンプ」も使えません)。
どちらのポンプも、地下水が深いほど、また、汲み上げる水量が多いほど、大きな出力を要し 高額になります。

ポンプ能力を示す諸元は いろいろありますが、利用者が知っておきたい諸元は そのうち2つ。「出力」と「口径」です。特に「出力」は重要です。見積を比べるときは、この2つが同じであれば、同等のポンプとみなすことができるでしょう(「口径」が分からない場合は、「出力」だけでも比べてみましょう)。

出力
 ポンプの運転に必要な電力(W:ワット、kW:キロワット)で表現されます。水量が多いほど、又は地下水が深いほど、大きな出力が必要になり、電気契約や電気料にも関係します。

口径
 ポンプが水を吐き出す口の大きさで、直径をmmの単位で表現します。水量が多いほど、口径は大きいです。大きい口径のポンプには、それに合わせて井戸の穴の大きさ(径)も 大きくする必要があります。(同じ深さの井戸でも、径が大きい井戸のほうが高額です。)

ポンプで汲み上げる水の量が多いほど、「出力」や「口径」は大きくなり、汲み上げる高さが 高いほど「出力」は大きくなります。 そして「出力」や「口径」の大きいポンプほど高額になります。

ところで 散水消雪で必要な水の量[L/min]は、およそ『面積[㎡]×(1~0.2程度)』の範囲です。この(1~0.2程度)の係数は、「降雪の量」や「水温」、「その場所の利用状況」などによって決まります。

例えば、40㎡の散水消雪に、40[L/min]の水量を使う場合のポンプを考えます。
「浅井戸」の場合、400W(100V)の口径32mmのポンプがあり 10万円程度でした。
「深井戸」の場合は水中ポンプになり、450W(100V)の口径25mmのポンプで 25万円程度でした。

井戸の深さはどうやって決めるの?

井戸の深さは、地下水位より深ければいいというわけではないです。 地下水が出やすいところまで掘らないと、継続的に水量が確保できません。

地面の下の土の中は、水を通しやすい層と、通しにくい層があります。 粘土など隙間の少ない層は水を通しにくいですし、砂や礫などの隙間の多い層は水を通しやすいです。 井戸の深さは、地下水がしっかり出てくる層まで掘ることが大事です。

もし井戸に入ってくる地下水の量が、ポンプで汲み上げる水量より少なければ、すぐに井戸内の水が足りなくなり、水は止まってしまいます。

上の図はイメージです。実際には地面の中を直接見ることはできないため、井戸を掘った後に、一定時間の揚水試験を行って、十分に水量が確保できそうかをチェックします。
水量が確認できればOKですが、水量が確認できないときは、さらに深く掘り進むことを要します。

散水消雪のタイプ選びで失敗しないために

消雪のための散水の仕組みには、主に穴あきパイプ、ノズル、ゴム製の穴あき管(プロテクターなど)があります。 それぞれ、特徴があります。

散水消雪の主なタイプの特徴比較
種類特徴備考
穴あきパイプ散水がはね上がる。
舗装と一体となった施工を要す。
自動車の通行も可能。
ノズル散水がはね上がりにくいものもある。効率的に散水。
舗装と一体となった施工を要す。
自動車の通行も可能。
穴あきホース類
(プロテクター,サニーホースなど)
散水がはね上がる。
舗装工事と無関係に設置でき、施工費用が安い。
シーズンごとに設置・片付けを要す。
自動車の通行も可能。


「穴あきパイプ」と「ノズル」では、「ノズル」のほうが工事費は高いですが、効率的に散水され融け残りは少ないでしょう。
「穴あきパイプ」も「ノズル」も、壊れにくいですが、一旦壊れた場合の補修は大変です。一方で、穴あきホース類(プロテクター、サニーホースなど)は、舗装の上に 置くだけのため 工事不要で 初期費用が安いです。融けかたを見ながらの 位置修正も簡単にでき、壊れても 取り替えるだけで 工事は不要です。

無散水融雪ができない場合もある

歩道をはじめ、公共のスペースで無散水タイプの融雪を見かける機会が増え、無散水の融雪が身近になってます。 その影響からか、自宅に無散水の融雪を考える方も増えてます。 しかし無散水融雪は、条件しだいで、できる場合と、できない場合があります。

無散水が難しいケースの一つに水質の問題があります。 散水で地面を赤茶色に染めるような、いわゆる「かなっけ」が多い地下水の場合、配管の目詰まりが心配されます。 最初の数年は調子がよくても、5年、10年と長く使えるかどうかに不安があります。 無散水の場合、配管が舗装の下にあるため、管が詰まったときに対処が容易ではありません。

水質的に無散水が難しい場合、さらに深い井戸を掘り、水質のよい地下水をとって無散水融雪にするという方法もありますが、追加の井戸掘削と、ポンプの能力アップにより費用が増えます。

雪が降ってなくても運転するって本当?

管内などの凍結防止のために、雪が降らなくても運転する場合があります。 その場合、温度センサーによる自動運転の制御で行われます。 「もったいない」という理由で運転を止めると、凍結によるトラブルを起こしたり、肝心な時に動かないということもあります。

運転の停止時に管内から水が抜けるなどの仕組みの場合、露出管でも低温下での凍結防止の運転が不要な場合もあります。

融雪用電気契約なら電気料が安いって本当?

利用するポンプの規模・仕様に応じて、ポンプには「単相100V」「単相200V」「三相」などがあります。 数百ワットなどの出力が小さい場合は、新たな電気契約なしでも通常の契約電気の中で動かすこともありますが、ある程度、大きな出力となれば、回路を増設したり、電気工事が必要になります。

生活用の電気は単相、融雪用に三相の電気を用いる場合などで、融雪用の安い電気契約が利用できる場合があります。電力会社によって多少差はありますが、概ね通常の電気の半分の単価で利用できます。(ただし、別途基本料金がかかりますし、夕方の2~5時間、利用できないなどの制限もあります。)


融雪(消雪)の業者探し・業者選びをお助け!

融雪(消雪)を考えるときは、あなたの要望をしっかり理解し、最適な融雪を提案できる業者を選ぶ事が、満足の融雪を実現する最も重要なポイントです。

ところが融雪業者選びは、意外に簡単ではないです。
融雪業者は、どこも同じではありません。業者によってそれぞれの特徴があります。

提案された融雪で目的達成はできるか?工事費やランニングコストは?など、納得できる提案の業者を選びましょう。

また融雪は長く利用するものです。いうまでもなく、信頼して長くつきあえる業者であることが前提です。
でも、業者が信頼できるかどうかは、広告やタウンページだけでは分かりません。

通常、融雪業者を探す場合には、電話して、まず、名前と連絡先と住所を教えて、現場に来てもらって、というのが一般的です。

何社もとなると、この作業を何度も繰り返さないといけません。また、どんな融雪業者か分からない状況で呼びますので、後からしつこい営業を受けたりする心配があるかもしれません。

そのような あなたの面倒な作業を省き、安心してご検討頂ける方法があります。

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